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ナチスドイツで「最高の仕事」をしたユダヤ人たち

(※「できる人研究所」は、こちらの「賀央会サイト」が公式です)

[私、夏川賀央は、ビジネス書作家です。
 ふつうビジネス書作家であれば、

「仕事に役立つ本」を紹介していくのが筋だろうとは思います。
 けれども、夏川は“逆転発想”をテーマとして、いままで本を書いてきました。
 だから私の書評では、仕事に役立つかどうかを別にして、

「思考の土台を根本的に変えるきっかけになりそうな本」を選んでいきます。
 いったいどんなものが集まるか……それはわかりません。
 ただ集めておけば、自分に役立つかも、ということで、

 きわめて個人的な読書ノートをつくっていきます]

そこで今回、
紹介する本は、

『ヒトラー・マネー』
(ローレンス・マルキン著、講談社)

という本。
戦時中の出来事を検証した、
本格的なノンフィクション
ですね。

ヒトラー時代のドイツ
といえば、
ご存知のように、
ユダヤ民族の大虐殺
が行なわれました。
歴史上、決して
許されることではありませんよね。

でも、
そんな民族淘汰策をとっていた
ドイツの
こともあろうに支配体制下で、
前人未到の
「すごい仕事」を
成し遂げたユダヤ人たちがいたのを
ご存知でしょうか?

それがなんと、
「偽札づくり」
だったんですね。

SS指揮の作戦の一貫でしたが、
あのカリオストロ公国も真っ青、
という、
「判別不可能」と言われた
大量の偽ポンド札を
つくりました。
その作業にあたっていたのは、
ほぼユダヤ人捕虜たち。

なぜ捕虜を使ったのか?

まず腕のいい印刷業者や、
デザイナーにユダヤ人が多かったこと
がありました。
もちろん、
「あとで口封じができる」
ということもあったでしょう。

けれども、
「捕虜待遇のまま」
しかも
「あとで殺される」
なんてことだと、
誰も真剣には働きませんよね。
ましてや芸術的な一級の仕事など、
できるわけがない。

そのことをよくわかっていたのが、
作戦を任せられたSS将校、
クルーガーという人。
だから彼は、捕虜を対等に扱う、
異例の非差別チームをつくり、
彼らに最高の仕事をさせる
“掟破りの環境”を
整えるわけです。
なんと、ベルリンの施設内では、
ユダヤ労働者により、
「半ナチの劇芝居」まで
行なわれていたとか。

ドイツ将校でありながら、
信頼をつかみ、
人の動かす術を、
よく知っていたんですね。

「社員にやる気を与える」
ということで、
お悩みの管理職、経営者は
いらっしゃるでしょう。
この本を読むとつくづく
「恐怖を与えても、
偉大な仕事は達成できない」
と、感じます。

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