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こんな組織が創れたらいいな……というお手本の本

[私、夏川賀央は、ビジネス書作家です。
 ふつうビジネス書作家であれば、

「仕事に役立つ本」を紹介していくのが筋だろうとは思います。
 けれども、夏川は“逆転発想”をテーマとして、いままで本を書いてきました。
 だから私の書評では、仕事に役立つかどうかを別にして、

「思考の土台を根本的に変えるきっかけになりそうな本」を選んでいきます。
 いったいどんなものが集まるか……それはわかりません。
 ただ集めておけば、自分に役立つかも、ということで、

 きわめて個人的な読書ノートをつくっていきます]

そこで今回、紹介するのは

『チーム・ダーウィン』
(熊平美香著、英知出版)

という本です。

電器メーカーのマーケティングで働く女性が、
どういうわけか、
新規プロジェクトのメンバーに抜擢される。
そこで最後には
会社を大改革するプロジェクトを
立ち上げる……という。
まあ、物語風のビジネス書です。

でも、
これが非常によくできているんです。

なんせ著者は実績のあるコンサルタントさんで、
MBAなども持っている方。
それが
「学習する組織」
という、
新しい組織のあり方を提示したビジネス論に
基づいてストーリーを練り上げているわけです。
だからかなり本格的……なのですが、
それ以上に物語がスリリングで、
テンポよく進む。
だから一気に読めてしまえます。

何より面白いのが、
作為的に集められた、
個性バラバラのプロジェクトメンバーです。

「昼行灯」と呼ばれる開発部長
「超保守派」で頭の固い経理マン
「一匹狼」のバリバリ営業マン
「個人主義」でやりたいことしかやらない若手エンジニア
入ったばかりの総務部の女性社員

このメンバーに、
主人公の気の強い女性が入って、
「何でもいいから
会社を変える画期的なことを始めてくれ」
と言われるわけです。
面白そうですが、
当人たちは
「何のこっちゃ」ですよね。

けれども
「個人個人の強み」が最後には生かされ、
会社の危機を救うプロジェクトが
生まれていく……。

なかでも決して
「カリスマ性」があるわけでもなく、
アイデアマンであるわけでもない、
一女性が、
いかにマネジャーとして人を生かしていくか、
この辺が、
まさに「ダーウィン」という言葉どおり
「進化する組織」
のありようなんでしょう。

おそらく読んだ人は、
「こういう組織に入ってたら、
自分も面白かったのになあ」
と思うでしょう。
でも、
それは確実に
「これから目指すべき形」
なのかもしれませんよ。

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コメント

今日、お客様と「ひとりでは生きていけないのよね〜」と話しました。生きていくにも人なんですよね。事おこすなら尚更、人なんでしょうね。気持ちのよい人たちと日々すごしたいな〜。。と思います。

投稿: マミ | 2009年8月 3日 (月) 18時10分

そうですねえ。確かに。
あとは、人をどのように気持ちよく見れるか、ってことも
大切なんですかね。

投稿: 夏川賀央 | 2009年8月 3日 (月) 18時58分

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