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「赤い色を見る」ことで「意識の謎」がわかる?

[私、夏川賀央は、ビジネス書作家です。
 ふつうビジネス書作家であれば、

「仕事に役立つ本」を紹介していくのが筋だろうとは思います。
 けれども、夏川は“逆転発想”をテーマとして、いままで本を書いてきました。
 だから私の書評では、仕事に役立つかどうかを別にして、

「思考の土台を根本的に変えるきっかけになりそうな本」を選んでいきます。
 いったいどんなものが集まるか……それはわかりません。
 ただ集めておけば、自分に役立つかも、ということで、

 きわめて個人的な読書ノートをつくっていきます]

そこで今回紹介する本は、

『赤を見る』
(ニコラス・ハンフリー著、紀伊國屋書店)

という本です。
じつに不思議なタイトルですよね。

赤い色を見て、
「あ、赤だなあ」
と思う。
このとき私たちの意識の中では、
どんなことが起こっていると思いますか?

これが結構、
ややこしいんです。

1.「赤い」という「感覚」を抱く
2.自分自身が「赤い色を見ている」という
  「感覚」を抱いていることを感じる
3.見ている対象が「赤」であることを知覚する
4.「赤い色を見た」という
  自分自身の「経験」を構築する

これが私たちの脳内で起こっていることで、
「意識」の中で
一瞬にこのプロセスが行なわれるわけです。

何をかくそう、
著者のニコラス・ハンフリーという人は、
イギリスの有名な
「進化心理学者」です。

ようするにこの本、
「赤を見る」
というたった一つの行為を通して、
「意識がなぜ生まれたか?」
を追求しているんですね。

難解さは覚悟ですが、
「まさに科学的考察とはこういうもの」
という刺激的な本です。

「意識とは何か?」
という問題は、
まだまだ解明されていない大きな謎。
でも、この本。
最後には、すごい結論に達します。

意識がなぜ重要か?
それは「重要である」こと自体が、
意識の機能だからだ————。

つまり、自分の存在を
「重要なもの」
と確立するために、
脳は「意識」を
つくりあげたというのです。

単純な
「赤を見る」
という行為が、
一体どうしてそういう結論に至るのか。
脳のことや
「進化」に興味を持つ人は、
ぜひ挑戦してみてほしい一冊ですね。

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