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「ビジネス書を読む人」と「読まない人」の境界を埋めるには?

[私、夏川賀央は、ビジネス書作家です。
 ふつうビジネス書作家であれば、

「仕事に役立つ本」を紹介していくのが筋だろうとは思います。
 けれども、夏川は“逆転発想”をテーマとして、いままで本を書いてきました。
 だから私の書評では、仕事に役立つかどうかを別にして、

「思考の土台を根本的に変えるきっかけになりそうな本」を選んでいきます。
 いったいどんなものが集まるか……それはわかりません。
 ただ集めておけば、自分に役立つかも、ということで、

 きわめて個人的な読書ノートをつくっていきます]

そこで今回、紹介する本は、
ウォレス・D・ワトルズの古典。

『幸せなお金持ちになる「確実な法則」』
(イーストプレス刊)
という本。

ご存知の方も多いと思いますが、
原書は二〇世紀初頭に書かれた
『The Science of Getting Rich』
という本です。

数多くの出版社から翻訳が出ていますし、
文庫などもあるから手軽に読めます。
まあ、ドクター佐藤が監訳をしていますし、
NPOのセミナーでもテキストとして使われましたし、
何より私も編集協力をしてますので
イーストプレス版を紹介しました。

それでもう一つ、
「面白い」と言っては変なのですが、
この本、じつは昨年のベストな
「トンデモ本」にも選ばれているそうです。
「トンデモ本」といったら、
宇宙人が世界を侵略しているとか、
日本人の起源はユダヤ人だとか……。
私の理解では、ああいうものですよね。
結構、好きだったりはするのですが(笑)

いや、
「この世界は、『形成素子』に満たされていて、
それに願望を焼き付ければ、どんな願いも叶う」
という話は、
たしかに「トンデモ」かもしれません。
だから批判するつもりも、
まったくないんです。

ところが一方では、
この本をハウツー書として生かし、
成功を遂げたという人が何人もいる。
だから「古典」として
現在も読まれているわけですね。

だいたい読んでいる人たちは、
別に「科学的にどうこう」で
読んでいるわけではないのでしょう。
現に監訳している佐藤先生は、
「形成素子」の話を脳や遺伝子といった、
人間内部のメカニズムで
解釈しているわけです。

そこで思ってしまうのは、
「ビジネスをよく読む人」と「そうでない人」の
境界線です。
つまり、ビジネス書のコア読者にとっては、
ハウツーの古典として参照されている本が、
「読まない人」にとっては、
「トンデモ」になってしまう。
このギャップに、問題があるのかな……と。

むろん
「読んで役立てられる人だけ、得すればいい」
という見方もできます。
でも、私のように
ビジネス書を世に提供する側だと、
少し考えるところもあるんです。

じつは昨日、N出版の編集者Tさんと
真面目な議論をしていました。
やっぱ「ビジネス書が売れなくなったなあ」
という話なんですが、
わかっている方、好きな方は、
たくさん本を買って、
読んでくださっているのでしょう。

でも問題は、このギャップのところにいる人たちに、
書き手や作り手である私たちが、
魅力的な本を出していないのではないか
……ということ。
「古典」が「トンデモ」になってしまう背景には、
こんな状況が存在しているのかもしれません。

まあ編集者とも話していたのですが、
「もっと読まれるビジネス書」
を考える、
ちょっとした研究プロジェクトでも
立ち上げようか……と。
ふと思ったわけです。

本の紹介……にはなってなかったかな(笑)
けれども
「この本を読んで役立った」
という成功者が多いことは、
間違いのない本ですよ。


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コメント

ども! 昨日は死にそうなくらいお互い食べましたね。じつは最近本当に何のために本をつくるかで悩んでおります。いわゆる「義」というヤツですね。ちょっと違いますかね。

まぁ、クラプトンといい、悩んだ後にスコーンと伸びる人もいるので、この状態をいまは楽しんでいこうと思っております。

でも、実はほとんど抜け出してもいるのですが。
やりますよ、これから~(メラメラメラ~)。

最後ちょっと違う雰囲気にしてすみません!

投稿: N出版のT | 2009年4月18日 (土) 01時54分

言ってること、わけわかんないんですけど(笑)
ともあれ、良書を届けられるプロであるよう、
お互いに悩み続けましょう。

投稿: 夏川賀央 | 2009年4月18日 (土) 14時06分

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