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チャイルド44——主人公の「問題解決」のドラマ

[私、夏川賀央は、ビジネス書作家です。
 ふつうビジネス書作家であれば、

「仕事に役立つ本」を紹介していくのが筋だろうとは思います。
 けれども、夏川は“逆転発想”をテーマとして、いままで本を書いてきました。
 だから私の書評では、仕事に役立つかどうかを別にして、

「思考の土台を根本的に変えるきっかけになりそうな本」を選んでいきます。
 いったいどんなものが集まるか……それはわかりません。
 ただ集めておけば、自分に役立つかも、ということで、

 きわめて個人的な読書ノートをつくっていきます]

そこで今回紹介するのは、
ミステリー小説です。

トム・ロブ・スミスという人が書いた
『チャイルド44』
(上・下刊 新潮文庫)
という本。

2009年の
「このミステリーがすごい!」の
第1位になった海外小説です。
こういうのは夏川、必ず読むんですよね。

ただ、「このミス1位」とはいえ、
正直“ミステリー”という点では、
あまりオドロキの展開があるわけではありません。
けれども、私がよく本で書いている
「小説からでも仕事が学べる」
という意味では
本章は非常に面白い内容と思うわけです。

どうしてかといえば、
この小説、ふつうのミステリーと違うのは、
「誰が犯人なのか?」ということより、
「どうすれば、その真相究明ができるか?」
のほうが、ずっと一大事なんです。

それには背景があります。
本書の舞台はスターリン支配下の旧ソ連。
警官である主人公は、連続猟奇殺人犯を追います。
ところが肝心の国家のほうは
「素晴らしい共産主義の我が国で、
そんな奇怪な事件が起こるわけがない」と、
逆に犯人を追う主人公が、
反逆者扱いになってしまうわけです。

おまけに事件を知る人たちも、
究極的には犯人よりも、
むしろ国家のほうを恐れている。
そんな究極的な逆境で、
「いかに捜査を続け、味方をつくっていくか」
という問題解決のドラマが展開されます。
真実を求め、成長していく主人公の姿も、
なかなか一読の価値ありと思いますよ!

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