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長いSF小説を読んでみる

[私、夏川賀央は、ビジネス書作家です。

 ふつうビジネス書作家であれば、
「仕事に役立つ本」を紹介していくのが筋だろうとは思います。

 けれども、夏川は“逆転発想”をテーマとして、いままで本を書いてきました。


だから私の書評では、仕事に役立つかどうかを別にして、

「思考の土台を根本的に変えるきっかけになりそうな本」を選んでいきます。
 いったいどんなものが集まるか……それはわかりません。

 ただ集めておけば、自分に役立つかも、ということで、


きわめて個人的な読書ノートをつくっていきます]

そこで新年の最初ということで、今回紹介するのは、
少し長めの小説です。
『ハイペリオン』(早川書房)
という、わかる人にはわかるSF小説の金字塔。
90年代にダン・シモンズという作家が書いた本です。

とにかく、まあお正月ですから。
こんな大作もいいんじゃないか、ということ。
私が持っているのは単行本ですが、五〇〇ページくらい。
さらに続編の『ハイペリオンの没落』で完結編です。
ただ現在は、文庫版も出ていますね。

で、この小説のすごいところは、その構成力。
一つひとつのアイデアのミクロな部分と、
それらを全体的につなげ合わせる、マクロな部分が、
これほど完璧に組み合わさった作品というのもない。
読んだのはずいぶん昔ですが、かなり衝撃を受けました。

なんといっても、この小説、
じつは6つの短編から成り立っています。

ストーリーをちょこっと言うと、
地球から遠く離れたハイペリオンという星で、
何やら大きな異変が起こっている。
とはいえこの星、入ったら二度と戻って来られない「謎の星」。
ところがどういうわけか6人のまったく別種の人間が、
特別に選ばれて、この星へ向かうことになった。
その面々は、司祭、兵士、詩人、学者、探偵、領事……と。
そこで行く道すがら、
「なぜ自分がその星に来ることになったとか」と、
それぞれの物語を語ることになるわけです。

それらが一つひとつ短編になるのですが、
これがまた、ホラーあり、ハードボイルドあり、恋愛小説あり、
親子のせつない人情ものあり、歴史大作あり……と、
一つの星をキーワードにした、
まったく異なるジャンルのストーリーが
別個に展開されていくわけです。

で、これら一見まったくバラバラの物語が、
次の『ハイペリオンの没落』で一つにつながるわけですが、
その展開は見事。
というわけで、かなり読み応えのある内容とは思いますが、
脳に新しい刺激を送るには、お勧めかもしれません。

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