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目の前の世界は、脳がつくった幻想?

[私、夏川賀央は、ビジネス書作家です。
 ふつうビジネス書作家であれば、「仕事に役立つ本」を紹介していくのが筋だろうとは思います。
 けれども、夏川は“逆転発想”をテーマとして、いままで本を書いてきました。
 だから私の書評では、仕事に役立つかどうかを別にして、
 「思考の土台を根本的に変えるきっかけになりそうな本」を選んでいきます。
 いったいどんなものが集まるか……それはわかりません。
 ただ集めておけば、自分に役立つかも、ということで、
 きわめて個人的な読書ノートをつくっていきます]

そこで今回紹介するのは、
『脳の中の幽霊』
(N.Sラマチャンドランほか著、角川書店)
という本。有名な脳神経科学者が書いている本ですね。

この本には、「不可思議な症状」に陥ってしまった人が、数多く出てきます。

たとえば、唐突に「自分の手のところに、他人の手が生えてきた」と言う人。
突然、視界の中に黒丸が表れて、よくみると、そこで漫画のキャラクターが踊っている……という人。
自分の両親が、ある日突然に、偽物にすり替わったという人。
なぜか髪を整えるのも、お化粧をするのも、顔の半分側しかできなくなってしまった人。
突然、目の前で起こるありとあらゆることがおかしくなって、笑い転げたまま呼吸困難でお亡くなりになってしまった人……。

何かというと、みんな脳の一箇所が壊れてしまったために、
「普通の人と世界が違ってしまった」という症例なんですね。

で、著者のラマチャンドランは、こういった症例からの脳の研究を通して、
「いかに人間は、脳がつくりあげた幻想の中で生きているか」
ということを解き明かしていきます。

目の前に広がる世界も、自分というアイデンティティも、
愛や憎しみ、喜怒哀楽の感情もすべて
「脳がつくりあげた幽霊」だとしたら、何となく怖い気持ちになりますね。

けれども著者は、そういうメカニズムがあるからこそ、
人間という存在は素晴らしいものだ、と問うています。
ちょっと難しくて、読み応えのある本ですが、
脳科学に興味のある方にはお勧め。
ちょっと世界の価値観が変わります。
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